中学生の頃から、脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)の症状に悩んでいた夫。
そのうち、足や背中などのかゆみの症状もではじめ、長年にわたり皮膚科通い。そこで処方されるのは、ざっくり言うとステロイド軟こう、保湿剤、というもの。
おそらく30年近くステロイドを塗り続けていることになります。
その夫が、あることをきっかけに脱ステロイドを意識し始めました。
そして、今年7月に薬を使い切ったタイミングで、脱ステの日々が始まったのですが・・・。
前知識として、かなり辛いものと知ってはいたものの、いざ脱ステのリバウンド(離脱)症状で苦しんでいる夫を見ていると、どうにかしてあげたいとネット検索する毎日です。
今現在、ただただ、猛烈なかゆみと、激しいヒリヒリとした痛みで眠れぬ毎日を耐えているのみです。
備忘録として、ブログに記録します。
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目次
脱ステロイドを意識したきっかけ
今回の脱ステロイドは、実は2回目です。
最初は、私が、
という疑問を投げかけたことから、何となく自己流でやってみたのですが、あまりのリバウンドの辛さに、1ヶ月くらいでステロイドに戻ったと記憶しています。
しかし、今回は夫自身の決断で、挫けそうになりながらも、脱ステへの意思が強いと感じています。
きっかけは、持病である難病指定のファブリー病の治療の中で知ることになった、ある体の状態が大きいです。
股関節の骨密度が低いと指摘された
ファブリー病の治療は、酵素補充療法で点滴をします。
夫は、その薬で副作用と思われる症状が出るので、プレドニンという内服のステロイド剤を点滴前に飲んでいた時期がありました。
しかし、このプレドニンを飲むにあたり、医師から副作用として骨粗鬆症などの説明がありました。
当時の主治医は、
「プレドニンを飲む前に、現段階の骨密度を調べておきましょう。」
ということで、検査してくださいました。
そして、その結果が、
股関節の骨密度が低い
というものでした。
え?まだプレドニンを飲む前なのに、40代で骨密度が低い??
もしかしたら食生活にもよるかもしれないけれど、それにしても早すぎないだろうか?
その結果に、夫婦で話し合った際、すぐに頭に浮かんだのが、何十年にもわたるステロイド軟こうの使用だったのです。
しばらくの間、ファブリー病の点滴治療前にプレドニンを服用していましたが、副作用の抑制効果が感じられなかったので、点滴薬の切り替えのタイミングで、ステロイド内服は中止になりました。
ということで、現在は、プレドニンを服用していません。
骨密度が低いと指摘されてから、数年経ってはいますが、心のどこかで「脱ステした方がいいのではないか。」という思いは、夫の中にあったようです。
今年、とある動画で脱ステの後に、健康な肌を取り戻したという経験談を語っていたYouTuberさんの話を夫にしたあと、数日後に夫が、
と宣言したのでした。
例に漏れず、すさまじいリバウンド症状
しかし、脱ステロイドの離脱症状は、本当に凄まじく、酷い人の場合は入院も必要になります。
夫も、徐々に症状が強くなり始めています。
最初は、右足首から下のむくみが酷く、浸出液が出て常にジュクジュクした状態。そして、落屑(らくせつ)と言って、皮膚の表層が大小の角質片となってはげ落ち始めました。
それがどんどん広まり、右足のふくらはぎ、そして左足もむくみ始め、同じような経過をたどっています。
何よりも辛いのが、猛烈なかゆみと激しい痛み。
脱ステからおよそ4ヶ月経った今、特に太もも部分の痒みと神経にビリっとくるような激しい痛みが強いようで、夕方以降はより一層、強まります。
「うぅぅ。」
と唸りながら、痒くてもかいてはいけない、と戦っている様子は、見ていても辛いです。
昨晩は、痛みがかなり激しく、
「いたいーーーー!」
と何度も叫んでいました…。
かゆみと痛みに耐えながら、歯を食いしばり、体がよじれるほどにビクッと神経に響くような痛みが続いているので、体の疲労も相当なものと思われます。
あまりの痛がゆさに、激しく肌を叩いている時もあります。
下手にさすることもできず、ただそばにいることしかできません。涙
かゆみ、痛みが酷すぎて、夜は眠れない状況がもう1ヶ月くらい続いています。
さすがにこれだけ睡眠不足が続くと、メンタル面も気になります。
睡眠導入剤を処方されましたが、症状が強すぎて、寝入ったとしても起きてしまいます。
とにかく今の切なる願いは、せめて睡眠が取れることです・・・。
脱ステロイドのかゆみにはタール剤が有効?
ネットで調べたところ、脱ステロイド派のお医者さんはごく少数のようです。
そして、その少数の医師が発信している情報で見られる脱ステの対処法として挙げられるものは、だいたい同じポイントなのが見えてきました。
私は岐阜県のたらお皮膚科の院長先生が書かれた書籍を入手しましたが、それによると、タール剤(グリパスCやモクタール等)という古くから使われている薬が有効とありました。
しかし、このタール剤を処方してくれる病院はなかなか見つかりません。
しかも、ネットで調べる限り、グリパスCは日本で製造中止になったという情報もあり、一つ一つが藁にも縋る思いで検索しまくっています。
夫は、漢方薬処方がメインの病院で脱ステの経過を診ていただいてますが、必ずしもステロイドに否定的ではないお医者さんのようなので、脱ステのリバウンド症状にも詳しくありません。
怒られるのを覚悟で、たらお皮膚科の本を見ていただき、タール剤を処方していただけないかお願いしました。先生は、特に怒る様子もなく、お話は聞いていただけましたが、タール剤は使ったことがないという理由で、処方はあっさり断られました。ただ、先生なりに夫の症状をどうにか良くならないか、色々処方を試してくださってはいます。
残念ながら、かゆみと痛みは強まるばかりで、その範囲も広がりつつあり、今朝は両腕も痒くなり始めていると言っていました。
脱ステロイドの離脱症状の怖いところは、今まで塗ってきていた部分以外にも症状が出るところです。このままだと、全身に症状が広がる可能性もあると、気持ち的にもだいぶしんどく追い詰められている状況です。
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タール剤を処方してくれる病院探し
ダメ元で、たらお皮膚科にお電話で事情を話し、こちらの地元にある病院で紹介していただけるところがないかお尋ねしましたが、ご存じないとのことでした。
夫はしばらく激務で、遠方の病院に行く時間はとても作れそうにないので、地元でタール剤を処方してくださる病院を探しています。
唯一、「ステロイドをなるべく使わないアトピー治療」を謳っている病院の情報を見つけたので受診しましたが、一目見て、
「あ、これは大きい病院で診てもらって。紹介状書くから。」
とだけで、こちらの話はほとんど聞いていただけませんでした。
絶望か・・・と思いましたが、まだ諦めきれずに探してみると、とある病院のブログで、タール剤について書かれているのを見つけました。
こちらもダメ元でお電話しましたが、受付で親身に対応してくださり、専門外ではありますが、診ていただけることになりました。
その受診日が今日になります。
処方していただける可能性は低いと思っていますが、今は唯一の望みです。
また、処方していただけたとしても、そのお薬が夫の肌に合うかどうかは使ってみないとわかりません。
脱ステロイド後、しばらくは、かなり肌が敏感な状態なので、人によってはどんな外用薬でもかぶれを起こす可能性があるとのことです。
今日の受診内容次第では、
「脱ステロイドを諦めようかと考えてる・・・。」
と、夫は弱々しく出勤前に話していました。
どうか、今日の受診で良い方向に進むことを祈るばかりです。
脱ステがいいのかわからなくなってきた
ステロイドの使用には、賛否両論あります。
もし、あなたが脱ステロイドを考えているのでしたら、壮絶なリバウンド症状に立ち向かう相当な覚悟が必要になります。
仕事の絡みなど、やるタイミングをよく考えて決断されることをおススメします。
個人的には、なるべく使わないにこしたことはないと思いますが、ごく短期間での使用なら時と場合によるのかな、とも思います。
しかし、夫が通っていた皮膚科のように、ただ顔を出すだけで簡単にいつまでもステロイドを出し続ける病院は、絶対に変えた方がいいとの考えです。
やはり、40代にして骨密度が低いという現実は、なるべくステロイドなしで今後は過ごしたいです。
しかし、こんなにも壮絶な離脱症状が出ると、本人も家族も、心も身体も正直辛いです。
そもそも、薬を塗り続けないといけない依存状態になることを真剣に医師から説明がないこと自体、私には信じられません。
私にしてみれば、母がデパス依存になった時と同じレベルで、酷い薬害だと思っています。
しかし、ここまで苦しんで、痛みに悶えている夫を見ると、
もうステロイド使おうか。涙
という心情になってしまいます。
でも、やっぱりステロイドが必要ない健康な体になれることを・・・まだ願っています。