30年近くステロイド軟膏を使用してきた夫は、持病の治療のからみで骨密度を測った際に、股関節の骨密度が低いと言われました。
その指摘を受けてから数年、「ステロイド軟膏を使っていていいのだろうか?」という疑問を持ちながらも、簡単に皮膚症状を抑えられるので、そのまま使用していましたが、今年の8月頃から脱ステロイドを開始しました。
日に日に悪化する離脱症状・・・むくみ、落屑、激しいかゆみが酷くなると、ピリピリとした痛みも出てくるようになりました。
何よりも体力的に心配なのが、かゆすぎて眠れなくなることです。
脱ステのリバウンド(離脱)症状を何かしら和らげる処置なしでは、よっぽどの意志の強さと仕事を辞める覚悟がなければ、現実的に難しいと感じています。
脱ステに理解のある病院は、なかなかありません。
昨日、ネットで調べまくった中で、唯一、とても丁寧に対応していただいた病院を受診できましたが、結果的には望んでいたタール剤の軟膏を処方してもらうことはできませんでした。
今回も、備忘録としてブログに記録します。
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目次
タール剤の軟膏は日本で製造中止で処方できない
夫の離脱症状について、昨日も記事を書きました、やっと脱ステに理解のある病院を受診できることになりました。
胃腸科、外科の病院ですが、院長先生のブログにアトピー治療に関する記述があり、脱ステロイドにも理解がありそうだったので、ダメ元で問い合わせたところ、診察してもらえることになりました。(わかりやすくするために、院長先生のことを以下、A先生とします。)
今一番に困っている症状が、かゆみとピリピリとした痛み。そのせいで、1ヶ月くらいまともに眠れていません。
皮膚科の先生が書かれた本や、ネットで見られる脱ステロイドのお医者さんが発信している情報によると、脱ステ離脱症状の緩和には、グリパスCやモクタールなどのタール剤軟膏が有効ということで、喉から手が出るほど欲しい薬なのですが・・・。
ひととおり、ステロイドの過去使用歴や、脱ステにいたる経緯など聞き取りを終えて、A先生からは、
という残念な結果を告げられたのでした。
脱ステの皮膚科で処方されている軟膏はどういうことか?
私もネットでその情報をチラホラ見ていたので、覚悟してはいたのですが、やはり日本ではタール剤が製造中止になっているので、処方ができない、と医師からちゃんとした説明があったことで納得・・・というか、一つ諦めがつきました。
A先生の説明では、タール剤は安い薬価だったので、薬品会社が製造を中止してしまったこと。それを扱うことで、薬局も赤字になること。脱ステロイドの病院では、タール剤が製造中止になったことで、病院で在庫を持つ努力をしたこと、などを教えていただきました。
つまり、A先生には出してあげたくても出してあげられない、ということなのです。
タール剤が欲しいなら海外製購入か脱ステの病院受診しかない
それにしても、病院で在庫を確保したとしても、いつかは底を突くはずです。グリパスCもモクタールも、だいぶ前に製造中止になっているようなので、今現在も脱ステの病院で処方してもらえるのかどうか・・・。
もしかしたら、代替品があるのかもしれませんし、海外から取り寄せているのかもしれないし、やはり受診してみないことには謎なのですが・・・。
もう一つ、A先生から聞いた話では、海外ではタール剤入りの軟膏が売っているとのこと。
たまたま診察前に見つけた商品があったので、A先生にも見ていただきましたが、
という、核心は持てないお返事ではありました。笑
しかし、今すぐに遠方の脱ステの病院を受けることはできないので、とりあえずこのコールタール軟膏を取り寄せようと思います。
MG217 コールタール配合 軟膏(107ml)MG217 Medicated Tar Ointment
骨密度低下の原因はやはりステロイド長期使用
A先生に、脱ステロイドするきっかけを聞かれたので、股関節の骨密度が低いことを指摘されたという話から、
そして、大腿骨頭壊死も発生する可能性があります。
という新たな事実を知る。
大腿骨頭壊死??
かなりショックな病名でした。
A先生からは、「美空ひばりがなった病気ですよ。」と説明されましたが、最近で言えば、坂口憲二さんもこの病気で芸能活動休止を発表されたと記憶しています。
夫は難病指定のファブリー病の治療も受けているので、これ以上は絶対に避けたい病気です。
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糖質制限とタンパク質摂取のススメ
私は、今年になって筋トレを習慣化させるのに成功したのですが、色々調べていくうちに、体作りにはたんぱく質摂取が鍵であることを知りました。
また糖質、脂質は、意識しないとあっという間に摂取オーバーしてしまうこと、そして肌には糖質が悪さをしていることも知りました。
しかし、夫にそのことを説明するのはなかなか難しく、話したとしても興味のない夫には、まさに馬の耳に念仏。笑
しかし昨日の受診では、A先生から肌を健康に保つためには、タンパク質の摂取と糖質制限はかかせないよ、と説明していただけたので、本当にありがたかったです。
一応、脱ステロイドを始めてからずっと診てもらっている漢方メインの先生にも、禁酒と糖質制限を言い渡されていたので、夫が努力していることも知っています。その上で、A先生からわかりやすく説明していただけたのは、良かったと思いました。
A先生には、他院で受けた血液検査の結果票にも目を通していただいたので、具体的にたんぱく質の摂取基準を教えていただけました。(以下は血液検査の結果をもとに話した内容です。)
夫は、尿素窒素の値が13.3mg/dLだったのですが、これが15~20mg/dLくらいあるのが理想とのこと。
ただし、これは健康体の人の場合です。腎臓疾患がある人は注意しなければなりません。
ファブリー病患者の夫は、腎機能の低下は見られるものの、まだそこまで酷い状態ではないので、15mg/dLくらいまであげれるといいのではないか、というのがA先生の見解でした。具体的なタンパク質摂取については、ファブリー病の主治医の先生とも相談していくつもりです。
3つ目の抗アレルギー剤を試すも・・・
A先生からは、腸を整えるのも肌に良いとして、整腸剤が処方されました。
他にも、かゆみ対策として今飲んでいる抗アレルギー剤のオロパタジンの効き目を感じられないと伝えたところ、他の抗アレルギー剤であるルパフィンが出されました。
しかし、期待を込めて服用したルパフィンも効き目を感じることができませんでした。
睡眠確保の為にやむなくステロイド再開・・・。
前日の痛み方が酷すぎて、
と言っていた夫。
やはり夜中にかゆみと痛みで目が覚めた夫は、ステロイドを使用すると私に伝えました。
かなり弱いステロイド軟膏なので、スッと痛みが一気に引くことはないけれど、少しだけ眠れたそうです。
今朝、
と呟いた夫の言葉が切なかったです。涙
どれだけ強い意志で頑張ってきたか、そばで見ている私には痛いほどわかります。
夫には、
不眠によるメンタル疾患を引き起こす可能性もあるから、タール剤がすぐに手に入らないなら、ステロイド使用はやむを得ないと思う。
とメッセージで伝えました。
夫から返信が届いて、
たぶんカイカが居なければ脱ステとか考えもしなかったと思う。 とはいえ今は夜になるのが憂鬱になる。 夜中はかゆみ、痛み、キツイ、イライラ。 仕事中は睡魔でパフォーマンス落ちまくり。 むくみも全然改善しない・・・。
本当に、精神的にギリギリのところで踏ん張っているのが伝わります。
あまりにも長期にステロイド軟膏を使ってきたので、一気に薬を止めるのは、入院する必要があったかもしれません。減薬しながらというのが、本人の負担もここまでひどくなかったかもしれませんが、それを指導してくださるお医者さんも近くで見つけることができない状況です。
私は、子育てがある程度落ち着いたら、夫と旅行に行ったり楽しい時間を過ごすのが夢です。その為にも、夫も私も健康体でいたいです。
これ以上、ステロイドの副作用を悪化させないように、これからも継続して、かゆみ対策方法や、遠方の病院でスケジュール的に診察対応していただけるところも探していこうと思います。