2013年、遅めの新婚旅行でフランスに行ったときのこと。
ガイド付きのツアーで行ったが、1日だけフリーの日があり、ロンドンにいる友人夫婦に日帰りで会うことになっていた。
パリからロンドンまでは、ユーロスターで2時間余り。
時間に余裕をもってホテルを出たけれど、なんと目の前にいるタクシーから乗車拒否されて焦ることに。
確か、近距離、長距離と乗り場は決まっていたと思うが、そこは何度も確認して間違ってはいない。
順番でタクシーに乗るらしいが、最初のタクシー運転手に駅までと伝えても、大声で怒っているような感じ。
何言ってるか全然わからないけれど、乗車拒否されているのは確実で、電車の時間は気になるし、その後ろのタクシー運転手もイラついている感じだし、ああああ、参った!
しかし、このタイミングで私たちのガイドさん(日本人)が登場!
事情を話すと、
「私が説明しますね。」
と引き取ってくれた。
名前は忘れもしない、水谷さん。
あなたは女神ですかっ!!
乗車拒否をする運転手にフランス語で話してくれているが、らちが明かない様子。
しびれを切らした後続の運転手も
「おい、いったいどうなってんだ!?」 (と、おそらく言っている)
と参戦。
うわあぁぁああ、どうなるんだろう・・・。
水谷さんが臆せず話をすると、あっけなく問題解決。
後続の運転手さんが、
「俺んとこ乗りなよっ!」
と言ったかどうか定かではないが、きっとそう言ってくれたに違いない。
あぁああ、運転手さん、あなたが勇者に見えます。
駅が見えてきてホッとした私たち。
チップは多めに渡しました。
「え?マジ??いいのー??」
と言ったかどうか定かではないが、大喜びの運転手さんなのでした。
あの乗車拒否の運転手が何て言っていたのか、水谷さんに聞いたけれど、軽く濁していたので結局わからずじまい。
もしかしたら人種差別だったかもしれないし、長距離を要求したかもしれないけれど、まぁ、私たちを乗せてくれたタクシー運転手さんがチップを受け取った時のあの喜びようを思い出し、
「どうでもいっか!」
と思い直してみる。
無事、ロードスターに乗ってロンドンの友人夫妻との再会を楽しめました。
嫌なできごとはあっても、なんやかんや助けてくれる人は現れてくれるもんだな、と書き綴りながら思うのでした。