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今日何気に見たのが懐かしの「あぶない刑事」。
当時、小学生だった私は、舘ひろしさん演じるタカ、そして柴田恭兵さん演じるユージ、浅野温子さんのカオルさんや仲村トオルさん含め、軽快なやり取りオンパレードのメンバーに憧れました。
今思えば、がっつり「あぶない刑事」の影響でしかないのに、
「私も刑事になりたい!!」
と親に話すと、当然のごとく、
「あんたはテレビの影響でそう言ってるだけだよ。」
と、ちっとも相手にされませんでした。
そこで相談した相手は・・・進研ゼミの赤ペン先生!!笑
さて、それはどういうことかというと・・・。
赤ペン先生、採点だけじゃなくお悩みにも回答
うろ覚えなのですが、「赤ペン先生に相談したいこと」というものが進研ゼミにあったと思います。
普段、添削問題はギリギリに出す小学生でしたが(笑)、この時は真剣にこの熱い胸の内を書き綴った記憶があります。
私が小学生の頃は、インターネットはありませんでした。
刑事になるにはどうしたらいいかわからない子供の私は、まずは親に聞いたのですが、両親ともに笑い飛ばされてしまったので、周りの大人に相談してもきっと相手にされないだろうと思ったのです。
本気で刑事になりたいと思った私は、赤ペン先生に思いのたけを語りました。
おそらく、こんな感じで書いたと思います↓
赤ペン先生、私は刑事になりたいと思っています。
だけど、お父さんとお母さんは、
「あんたは、あぶない刑事の影響を受けているだけだよ。本当の警察の仕事は大変だからできないよ。」
と言います。
でも、私は本気なんです。
どうやったら、刑事になれますか?
思い出して書いてみたら、何だかこっぱずかしい。笑
でも、当時の私は純粋な気持ちでそう思っていたので、親に相手にされなかったのは寂しかったですね・・・。
完璧な回答と励ましの言葉に感動
赤ペン先生からのお返事は、結構日数がかかったように思います。
待ちに待ったお返事がきたときは、ドキドキしながら封を開けたのを覚えています。
赤ペン先生のお手紙の内容には、親には軽くあしらわれてしまったけれど、私が刑事になりたいという想いは素晴らしいですね!というように、まずはしっかり受け止めてくれたということが伝わりました。
そして、刑事になるにはまずは警察学校に進学、それから警察官になって・・・というように、図や矢印なども交えて丁寧に書いてくださっていた記憶があります。
最後には、
「夢に向かってがんばってください。カイカちゃんを応援しています!」
と、励ましの言葉が添えられていました。
読み終えた私は、鼻息荒く、
やっとちゃんと向き合って回答してもらえた!!
という満足感と、
よ~しやってやるぞぉおおお!!
というやる気に満ち溢れていました。
子どもの主張を大人の色眼鏡でつぶす危うさ
さて、私は実際に刑事を目指したのでしょうか?
赤ペン先生から素晴らしい回答をいただいて、やる気になった私でしたが、実際に刑事になるまでの厳しい道のりを知り、急に熱が冷めていきました。笑
そして、心のどこかでは、
「あぁ、お父さんとお母さんが言っていたように、私は『あぶない刑事』が好きなだけで、本当になりたいわけではなかったのかなぁ。ううん、でも違う。あの時は本当になりたかったんだもん!」
と、親に言われたとおりに興味が失せてしまった自分に対するがっかり感からくる自己責めと、赤ペン先生にお手紙を出した時の私は本当にそう思っていたんだい!という自己防衛のせめぎあいがしばらくありました。
今書いていて思うのは、私はただ、その時に思った自分の夢を否定せず、受け止めて欲しかったんだな、ということです。
大人の目から見て、「どうせすぐ熱が冷めるでしょう。」と思っても、その主観を子どもに押し付けるのではなく、
受け止める
ことが何よりも子どもの心の成長に繋がるのではないかと、自分の経験を通して思うのでした。
結果はどうあれ、子供からの「こうなるにはどうしたらいいの?」という問いに、真摯に向き合える大人でありたいです。