国の指定難病であるファブリー病の治療を受けている夫の経験談を、不定期に綴っています。
今回は、一番辛い症状である四肢疼痛(手足の激しい痛み)に対しての対処療法についてです。
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目次
手足の疼痛とカルバマゼピン(商品名:デグレトール)
カルバマゼピン (Carbamazepine)は、実は抗てんかん薬の一つです。
カルバマゼピンで検索すると、てんかんや双極性障害の治療薬として説明されているのを多く見かけますが、ファブリー病の四肢疼痛にも効果を発揮します。
夫が感じたカルバマゼピンの効果と痛みの経緯
10代の頃は、発熱時と運動時に手足の疼痛がありました。
しかし20代半ばくらいから、熱や運動とは関係なく、ちょっとした疲れやだるさでも痛み(程度差はあるが我慢できるレベル)を感じようになり、30代半ばになると、その頻度も増してきました。
夫の場合、カルバマゼピンは手足の疼痛に良く効くとのこと。この薬を服用すると30分以内には痛みが軽減されるそうです。
だいたい1日1錠ぐらいのペースで服用しているが、日によって、服用しない日や1日2錠の時もあります。
疼痛が起こる原因として、体力の消耗や精神的ストレス、疲労の蓄積というのがあるようなので、そういった要因も、薬の飲む回数に影響してきます。
カルバマゼピンが処方されるまでの自己対策
ファブリー病と診断されてこの薬を処方されるまでは、夫の体感的な対策として二つありました。
一つは、食事をすると若干楽になった感じがしたそうです。
食事でなぜ痛みが軽減されるのかわからないけれど、体感的にそういうのがあったそうです。
血糖値が上がるのと何か関係があるのかな?
そしてもう一つは、お酒を飲むのが痛みを軽減させるのにかなり効果的だったといいます。
350mlビール1本ぐらい飲むと麻痺した感じになるのか、手足の痛みが引くとのこと。それでおそらく6時間ぐらいはもったようです。
そのせいもあり、元々仕事後の晩酌が好きだった夫ですが、痛みの頻度が増した30代中盤以降はお酒の量も増え、私は傍で見ていてかなり心配になりました。しかし、ファブリー病とわかるまでは、唯一、それが痛みに効く方法だったので、飲みすぎるなと強く言えずに辛かったです。
また、これは私が夫に提案したのですが、お酒を飲みすぎるがあまりに肝臓を壊すのが怖いからと説得して、鎮痛薬であるイブA錠をすすめていました。
鎮痛剤の効き目としては、飲まないよりは痛みは軽減されたようですが、カルバマゼピンの方が効果を感じるとのことでした。
しかし、ファブリー病と診断されてから鎮痛薬を勧めたことを後悔しました。それは、鎮痛剤は腎機能に影響するらしく、ファブリー病患者は腎臓に症状が出るので、悪化させかねない対応だったからです。
もちろん、お酒の飲みすぎも肝臓に悪いので、夫にとってカルバマゼピンを処方されたことは、本当に救いでした。
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薬を飲む以外に日常生活で気をつけていること
四肢疼痛に特効薬があるとわかっても、やはり日常生活で気をつけなければ、薬の効き目以上に痛みが強く出てしまう可能性があります。
そうならないように、日中に屋外で長時間出歩く時や、短時間だとしても夏場の強い日差しの時には対策が必要です。冷感タオルを水に濡らして首に巻いたり、保冷剤を身に着けることもあります。
他に、外出先で夫が見かけて購入を検討しているのが、空調服という扇風機がついたジャケットがあります。
ここ数年、温暖化のせいか真夏だけでなく、残暑の期間も長くなっているので、夫にとって暑さ対策は必須です。ファブリー病の症状である汗をかけないのも相まって、暑さによって辛そうな状況は家族としてもいつも気がかりで、良い対策があれば試していきたいです。
購入した際には、レビューできればと思います。
また、ストレスや疲れを溜めない、というのも大事なことですが、仕事等でどうしても避けられない時には、家族としてもなるべく家ではリラックスできるように協力していく、というのが大事です。
これを書きながら、どちらかというと私の方が夫のお世話になってることが多いのでは・・・と反省も込めながら、なるべく夫に負担をかけすぎないように努力しようと思います。
まとめ
言うまでもなく、痛みに効くからといって上記に書いたような鎮痛剤の服用やお酒を飲むというのは間違った対応になりかねないので、勝手な自己判断は危険です。
ファブリー病と診断されていない四肢疼痛があるという方も、どうか根気よくその原因を突き止めてくれる医師を探す、もしくは引き続きネット等で情報収集をされていくことで、適切な対処方が見つかるのを願っております。