PC-8801mkIISRの想い出。デモの手書き感ハンパないキャラクターが好き

1980年代、家庭にパソコンがあるのがまだ珍しかった頃、我が家にNECのPC-8801mkIISRがやってきました。

一番上の兄が子供の頃から大のゲーム好き&コンピュータ好きで、自然とパソコンにも興味を持ち、購入に至りました。

そんな高級品だったパソコンが我が家に来た経緯、そして当時、最先端だったNECのPC-8801mkIISRのデモの映像と音楽に震えるほど感動した想い出を書き綴ろうと思います。

スポンサーリンク

我が家にPC-8801mkIISRが来た経緯

まだまだ高級品だったパソコンを、兄は新聞配達でお金を貯めて買いたいと行動に出ました。

どれくらい貯金できたのか聞いていないですが、足りなかった分は両親が応援してくれたと言っていました。

Windowsが誕生する前のOS

今でこそWindowsがOS(オペレーティングシステム)というのが当たり前になっていますが、それ以前のパソコンは、NECのPC88シリーズ、続く次世代のPC98シリーズというのが国内ナンバーワンのシェア率でした。

NECのPC-8801mkIISRは、フロッピーディスクを読み込んで起動させます。

5インチのフロッピーディスクと言って、すぐに思い浮かぶ人は、私の年齢より上の世代が多いと思います。

我が家でPC-8801mkIISRを購入する前は、兄が友人から借りてきたパソコンをえっちらおっちら抱えて持ってきて、お披露目していた記憶があります。(今思えば、その友人もよく貸し出したなと思います。笑)

それはフロッピーディスクよりも前の世代で、なんとカセットテープから起動させていました。

カセットテープで起動するということは、読み込むだけで数分もかかります。その上、読み込み成功率があまり高くなかったので、何十分も待たされた挙句、エラーで起動しないということがありました。

今のパソコンは、秒でOSが立ち上がるのが普通なので、そんな化石のようなパソコンに触れる機会があった私は、パソコンの生き証人と言っても過言ではない?笑

兄とよく通ったパソコンショップ

パソコンが欲しくても当時で何十万もしたので、すぐに買えるものではありません。

子供の頃からどちらかというと夜型人間だった兄が、朝刊の新聞配達をしてまで買いたいと言ったパソコンです。

お金が貯まるまで、兄はよく歩いてパソコンショップに行っていました。

比較的、仲の良かった私をお供に連れて。笑

そして、初めて店頭でPC-8801mkIISRのデモを見た時、私と兄はあまりにも美しい音色と当時最先端の映像に釘付けになりました。

どんなものか、こちらのYouTubeチャンネルで確認できます↓

店頭で見たデモに衝撃

この動画によると、11分40秒のデモンストレーション。

私と兄は、その最先端技術から目が離せず、繰り返し見るのが当たり前でした。

それまで、ビープ音くらいしか聞けないイメージだったパソコンから、色々な音源のハーモニーが奏でられている。

まず、オープニングからして映画のようでカッコイイ!

当時では最高画質と言える映像に、四季の音楽が流れている。

動物たちのバンドが、ムーンライダーズの「銀紙の星飾り」演奏しているのも心くすぐられ、特に指揮者のカバの動きがツボでした。

そして、私がこのデモで最も気に入っているのが、この記事のトップ画像の女の子のシーンです。

スポンサーリンク

セサミストリートの曲に合わせたシュールなCARIGRAPH

トップ画像の絵は、私がPhotoshopで描きましたが、実物はこんな感じ↓




大差ないよネ?(たぶん。)

この動画内でCARIGRAPHと表示されていたのですが、Google検索しても「CALLIGRAPHY」の検索結果しかでないので、スペルミス?



女の子が、

朝起きて、

歯磨きして、

出かけたらUFOに連れていかれちゃった。

 というお話。笑

今見ても、何かくすぐられる。

とにかく、この女の子の絵とシュールなストーリーが大好きで、その箇所を見られるのをワクワクしていました。

私は、「絵心ない芸人」クラスの絵描き力ですが、この女の子は、元を見なくても描けるのが自慢デス!笑

古いパソコンの良き想い出は、今の便利さも痛感

当時のPC-8801mkIISRは画期的で、私もゲームを楽しんだ記憶があります。

私は謎解きもののアドベンチャーゲームが好きだったので、「オホーツクに消ゆ」、「軽井沢誘拐案内」などにハマりました。

兄がゲームをクリアしていくのを見ているのも好きだったので、今簡単に思い出しただけでも「アメリカントラック」や「WILL」、「夢幻戦士ヴァリス」などのゲームサウンドも好きでした。

しかし、今のようにネットワークで繋がるということは、まだおとぎ話ような時代です。

パソコン雑誌を愛読していた兄は、


「パソコン通信やニフティは、まだまだ限られた人しか使えないけれど、将来は世界中で繋がって、仮想でゲームとか楽しめる時代がくるらしいよ。」


と、キラキラした表情で話していたのが印象的でした。

私にとっては、そんなスゴイことが本当い実現するのだろうか?

いったいいつになるんだろう?

という感じでしたが、それでも兄と一緒に将来のコンピュータ事情に胸をワクワクさせていました。

まるで、進撃の巨人でアルミンがエレンに「壁の向こうには海があるんだって!」といった感じです。笑

そして時代は変わり、マウス操作もできるようなWindows3.1、Windows 95と移ります。

こうして個人で情報発信することが叶うなんて、PC-8801mkIISRのデモを見て感動していたかつての少女は、懐かしく、そしてテクノロジーの進化に感慨に浸るのでした。

スポンサーリンク