竹内結子さんの訃報に心が折れそうな私への処方箋。自殺の連鎖を止めるにはどうしたらいいのか

竹内結子さんの訃報はフェイクで、本当はどこかでひっそり残りの人生を穏やかに過ごすための壮大な嘘なんじゃないか。

本来、その手の話は苦手な私が、今回ばかりは現実逃避をしたくて、そう思い込んでみようかと思うほどでした。



私は過去、突発的な自殺未遂をしています。

だからこそ、三浦春馬さんの訃報を聞いた際にも、自分のその時の状況を思い出し、


どうすれば自殺を防げるのだろうか?


どうすれば自殺を思いとどまらせることができるのだろうか?

と、2020年7月27日付けで、ある程度記事として書いているのですが、内容が重く深いために、まだ公開できていませんでした。

そして、今回の竹内結子さんのニュース。

衝撃すぎて、呆然とするしかありませんでした。

この記事も、訃報の翌日から少しずつ書き始めましたが、自分の気持ちを整理しつつ、公開するまでに時間が必要でした。

いまだにネットのニュースで憶測記事など見かけたり、相次ぐ連鎖のような訃報に心が弱ってしまいそうになりますが、精神的に強くない私が寝込むことなく過ごせるようになったのは、今年に入って取り入れ始めた習慣が功を奏していると思います。

そのうちの一つ、マインドフルネスは特に効果を実感できました。

ショックなニュースに心が病まないようにしたこと

私にとって竹内結子ちゃんは、特別な憧れの人です。

ドラマ「ランチの女王」で結子ちゃんに一目惚れしました。

とびっきりの笑顔。

太陽のような眩しい輝きに満ちている姿は、同性として本当にステキだと憧れました。


たまたまランチの女王の時の竹内結子ちゃんのヘアスタイルに似た感じだったおかげで、

「雰囲気似ているよね。」

と、声をかけてもらったことがありました。

もちろん、髪型の影響が大きかったので、自分でそんな風には思うはずもなく、初めて同僚にそう言われた時は、

「こんな私でも少しは自信を持っていいのかな?」

と思わせてくれた、本当に嬉しい経験でした。

「こんな風になりたい」と思う人の写真を部屋に飾るのがいいと聞けば、雑誌の一面に映し出された美しい竹内結子ちゃんの切り抜きを部屋に飾っていたこともありました。


テレビ番組はほとんど見なくなったので、最近のドラマで結子ちゃんを見る機会はありませんでしたが、何か苦しいことがあった時、自分が嫌いになりそうになった時、彼女の笑顔を思い出しては、「私もあんな風になりたい。」と励まされる存在です。

三浦春馬さんの訃報の時は、色々なネットでのニュースを目にして、自分の自殺未遂を思い出し、勝手に思いを巡らせては、やるせない気持ちと、どうにか自殺を防げる手段はないものか、と頭のどこかで冷静に考える心構えがありました。

しかし今回は、ただただ、しばらく呆然として、最初は涙を流す機会を失っていました。



この訃報の前日、私にとっては大きな壁を越えられた経験がありました。私自身のメンタル的な問題ですが、それを克服するために実践していたのがマインドフルネスです。

まだ始めて日が浅いのですが、自分の感情をジャッジすることなく観察し、受け入れ、受け流す、ということを繰り返し毎日数回行っています。

自分の中の乗り越えたい問題が一つ、クリアできそうだ、と思った翌日の訃報にうろたえた私でしたが、

「悲しみの感情にいつまでも思いとどまることはしたくない。」

という気持ちは早い段階でありました。

しばらくは詳細をネットニュースで追いかけていたのですが、自分の中にあるものがガシャンと崩れてしまいそうに感じたので、その時点で見るのを止めました。

マインドフルネスを繰り返すことで体感したもの

悲しい気持ちを抑え込むことはしていません。

湧き出てくる感情を抑圧することが当たり前の思考回路だった私は、鬱病になったのをきっかけに、どれだけ抑圧することが自分を傷めてしまうことなのかと気づかされました。

しかし、HSP(Highly Sensitive Person/繊細で敏感な人)気質の私は、その特性から無意識に自分の感情を抑制しがちです。よくないとわかりつつも、どうしたらそうしないですむのかコントロールできずに、苦しいと気がつく頃には、心はへとへとに疲弊している・・・というのが常々です。

それを解決できる手段が、マインドフルネスだということを最近体感できました。


結子ちゃんの訃報のショックには、とにかくマインドフルネスするしかない。

そう思い、YouTubeで今の自分に合いそうなマインドフルネスの誘導動画を探して試しました。

私はマインドフルネスについて理論的なことは勉強していないので、自己流でやることはできませんが、ありがたいことに、今はYouTubeでそれなりのノウハウを持っている方が誘導動画を作成されているので、とてもやりやすく思います。

悲しいものは悲しい。その先に感じたのは。

マインドフルネスをしていると、湧き出てくる感情は、悲しみしかありませんでした。

とにかく悲しくて、それまで理性で抑えていた涙が溢れだし、出るだけ流しました。

溢れる感情を思い切り味わい尽くすぐらい、集中して感じきったら、今度は笑顔の竹内結子さんが心に浮かんできました。いつも通りの、元気で芯の強そうな素敵な笑顔しか思い浮かびません。

そしたら、お花を飾りたいという気持ちが湧き出てきました。

普段の私は、「生花は枯れてしまうのがかわいそうだから。」と、自分のために自分で買うことはほとんどしたことがありません。でも、明るい雰囲気のお花を飾りたくなりました。

最近、観葉植物を少しずつ増やしたくてお店に足を運ぶ機会が増えましたが、植物がそばにある暮らしはいいものだな、と感じているところです。ただ、切り花を買いたい気持ちになったのは意外だったので自分でも驚きましたが、すぐにお花屋さんに向かうことにしました。

何となくガーベラがいいなと考えていたのですが、お花屋さんに行くと、思っていたより色の展開があって少し迷いましたが、オレンジのガーベラに決めました。

家に帰って、花言葉を調べてみました。


「希望、常に前進」

とあります。

そして、色別にも意味があるらしく、オレンジのガーベラには、


「あなたは私の輝く太陽」

と書かれていました。

あぁ、なんてぴったりの花言葉なんだろう・・・。

偶然だったけど、すごくほっとしました。


買ってきたガーベラを慣れない手つきで活けながら、穏やかな気持ちで結子ちゃんのことを想っていました。

活けたガーベラをお部屋に飾ると、凛として、明るい雰囲気で、本当に元気づけられる花だなぁと思いました。

オレンジのガーベラに目を向ければ、笑顔の竹内結子ちゃんが目に浮かびます。

今後、きっと私はオレンジのガーベラを見る度に、竹内結子さんのことを想い出すと思います。


マインドフルネスはまだ始めたばかりだから、穏やかな気持ちでいられるのは、ほんの少しの時間です。でも、繰り返すことで少しずつその時間も長く続くようになっています。

今でもうっかり竹内結子さんのネットのニュースを見てしまうと、ふと悲しみが戻ってきたり、まだ涙が出てくるけれど、その感情は否定せず、溢れる涙もそのまま流しています。

わかったことは、出てくる感情は受け入れ、そして流す。

ひとしきり涙を流したあとは、悲しみにフォーカスするのではなく、今まで通りにステキな笑顔の竹内結子さんが私の心にいます。

志村けんさんが亡くなった時の追悼番組で、高木ブーさんが言っていた、


「志村は死なないの。ずっと生きている。」

という言葉が思い出され、


「本当にそうだな。」

と思います。

存在は生き続ける

人生は自分の選択で決めていける、と思います。

溢れる感情は強弱はあっても一つだけではありません。その中のどの感情にフォーカスするかで、自分の人生の貴重な時間の過ごし方を選択することが可能である、と今回改めて思わされました。


自死というものは、残された人間にとっても辛いできごとで、本当に身近な人たちの心情を思うと胸が張り裂けそうになります。

でも、竹内結子さんは、自分が亡くなったことで、人々が悲しみ続けている状況を望んでいないはずです。私がそうでしたが、自殺が未遂に終わり、ふと我に返った瞬間、自分自身がとった行動に、誰よりも信じられない思いでした。もし私のように、自殺未遂ですんでいたなら、きっと適切な治療を受けたあとに、こう思っていたのではないでしょうか。


「あの時、未遂に終わって、生きていられて本当に良かった。」

と。

私は幸いにも、未遂に終わりました。でもタイミングが合ってしまえば、命を落としていたかもしれません。 未遂に終わったおかげで、 自分の心が疲弊していることに気づき、 頑なに拒んでいた心療内科で治療をして、 生きやすい人生を歩きだせました。それでも、 生きていれば悲しいことや辛いことを避けることができないときもあります。

でも、私は心から、


「生きていられて良かった。」

と思える日々を送っています。

本当に悲しいことに、結子ちゃんの命は戻ってくることはできませんでしたが、あのとびっきり笑顔の結子ちゃんは私の心の中で今も光っています。

志村けんさんのように竹内結子ちゃんも、ずっと心の中で生きています。

私の弱った心を元気づけた、あの笑顔のまま、ずっと生き続けています。

だから、憶測、煽り記事はみないと決めました。

つい、竹内結子さんと親しかった人の関連記事は見てしまうこともありますが、あきらかに憶測記事とわかった時点で見るのを止めています。

しばらくは悲しい気持ちは続くのは仕方がないけれど、時間をかけて気持ちが落ち着いたら、竹内結子さんが出演していた作品を見て、あの笑顔に逢いたいと思います。


竹内結子さん、いつまでも憧れています。

ずっと大好きです。

自殺の連鎖を止めるにはどうしたらいいのか

自死の報道を目にすると、自分の経験を思い出し、


「そうなる前に予防するにはどうしたらいいのだろう?」

と考え込んでしまいます。

何よりも、本人が心が疲れていることに気がつかなければ、スムーズに治療に進めない現実があるからです。

私の場合も当時、周りの家族は私が人間関係にショックを受けて体調不良気味だなという認識はあったと思いますが、私の突発的な行動に気づくはずもなく、私自身が驚いたくらいです。

最近になって、自殺の報道が多いことでその話題になり、「実はうつ病で治療する前に、自殺未遂していたんだよ。」と話すと、びっくりされました。

本人が心の病気と気づく前の行動なので、なかなか難しいではありますが、もし、この記事をご覧になっているあなたが、

  • 訳もなく涙が溢れる
  • 眠っても眠っても寝たりなく感じる
  • 消えてしまいたい

と考えるのが続くなら、

どうか、誰かにその状況を伝えてください。

そして、しんどいだろうけれど、どうにか早い段階で病院を受診してもらえたらと願います。

私がよく見ているYouTubeチャンネルで、精神科医の樺沢紫苑先生が仰っていましたが、自殺の報道や情報は、自殺の連鎖を生むという研究結果があるとのことで、ご自身もその内容で情報を発信する際には慎重になっていると仰っていました。

私も正直、どのようにしたらいいかと悩みました。

自分も突発的に自殺未遂をしてしまったからこそ、やりきれない思いも強いです。

だからこそ、難しい問題ということも身にしみる思いだし、どうにかこんな不幸な報道がされることがなくなるよう、一人一人が自分の心をないがしろにせず、大切にケアしていくことが認められ、カウンセリング等を受けることが当たり前の時代に変わっていけることを、心から願います。

目を瞑れば、いつもあなたは笑顔なのです。

2021.09.27
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